濃密なエメラルド色のジャングルが峻厳な氷峰と雪に覆われた峠によって分かたれることで、自然の色彩が鮮やかな対比をなしている、アルナーチャル・プラデーシュにあるタワングというこの趣深い町は、汚れずに自然のままの姿を残している観光地である。東に雪を頂いた雄大な山々がそびえたち、中には優美な仏教寺院が点在するタワングは、あなたを冒険へと誘う。この冒険が始まるのは、世界で最も高所にある車道の一つであるセラ峠を含め、折れ曲がったり曲がりくねったりしている数々の峠を通って町に着いてからである。

ここの風景の四方に色彩鮮やかな僧院とマニ旗があり、観光客はこの町の温かい人々に歓迎されつつ、独特な文化を経験するよう誘われる。壮観な湖と穏やかな瀑布は美しい自然の保養地となり、活気にあふれる市場と起伏の激しく冒険に満ちた景色はスリル満点で愉快な機会を与えてくれる。また部族共同体が数世紀の歴史をもつ技術を組み込んだ独特な手工芸品を作っているため、心ゆくまで買い物を満喫することも可能である。

タワング峡谷は、アルナーチャル・プラデーシュの主要な民族集団であるモンパ族の地として知られている。この部族には、数々の技術、手工芸品、手織り機という輝かしい文化遺産がある。この部族の家庭には見事な木彫りの家具があり、内装の飾りつけには彼らの伝統的・文化的な気質が反映されていて、この小さな部落に滞在する際には五感を非常に楽しませてくれる。これに霧の深い山地の風景、華やかな歩行路、そしてこの峡谷の魅力的な眺めが加わり、タワングは観光客にとって申し分のない観光地となっている。

タワングは、北は中国との国境、南西はブータンとの国境のすぐ近くに位置している。この町はグワーハーティからほぼ555km、テズプルから320km離れたところにあり、平均して海抜2,669mの高さにある。